蕁麻疹はよくある病気です。
一生の間に1度くらいは経験するかもしれません。
蕁麻疹の症状はかゆみがあって、赤くはれる(膨疹という)ものです。
しかもその皮膚症状は一時的で24時間以内に消失します。傷痕は残りません。
このような症状が見られたら蕁麻疹と診断します。

原因や症状の出方により細かく分類されますが、結局8割以上の患者さんは原因が不明です。
ほとんどの患者さんは「蕁麻疹」と言われると
「変なものは食べませんでしたよ」と答えます。
先ほども述べたように蕁麻疹の原因はほとんどは不明です。
食べ物が原因となる場合もありますが、全体からみるとほんの一握りです。
患者さんの中にはしつこく原因究明を望まれる方もいます。
そこで血液検査などを行うのですが、ほとんどの場合何も異常を見つけられません。
検査を行う前にそのような結果は予想されるので、私は積極的には検査をしていません。
蕁麻疹の場合、内臓が悪いのではないかと内科に受診される方がいます。
患者さんに内臓が悪いのでしょうかと言われ、血液検査などいろいろと行われる先生もいらっしゃいますが、ほとんどの場合医療費の無駄です。

原因は不明であって、原因がないと言っているわけではありません。
現在の医療レベルではわからないのです。
原因が不明と言われると不安な気持ちになるかもしれませんが、これが現状なのです。